文字参照

“文字参照”とは？

HTML文書に記述するテキストは“文字参照(Character reference)”とすることができます。

“文字参照”は文字をそのまま記述するのではなく、決められた文字列に置き換えて記述する方法です。ほとんどすべての文字が文字参照で表すことが可能ですが、一般的にはマークアップに使用される記号などのそのままでは記述できない記号をテキストに含めたい場合に使用されます。

いろはにほへと♣


いろはにほへと♣

HTMLでは以下の3つの方法の文字参照が定義されています。

文字実体参照(Named character references)

アンパサンド(“&”、U+0026)、続いてその文字に割り当てられた定義されたキーワード、続いてセミコロン(“;”、U+003B)。

10進数数値文字参照(Decimal numeric character reference)

アンパサンド(“&”、U+0026)、続いて番号記号(“#”、U+0023)、続いてその文字の符号位置を10進数で表す1桁以上の数字列、続いてセミコロン(“;”、U+003B)。

16進数数値文字参照(Hexadecimal numeric character reference)

アンパサンド(“&”、U+0026)、続いて番号記号(“#”、U+0023)、続いて大文字の“X”(U+0058)か小文字の“x”(U+0078)、続いてその文字の符号位置を16進数で表す1桁以上の文字列、続いてセミコロン(“;”、U+003B)。

文字実体参照はキーワードが定義された文字にのみ使用できますが、数値文字参照は制御文字などの一部の文字を除いてほとんどの文字に使用することができます。ユニコードの符号位置(接頭辞“U+”を取り除く)はそのまま16進数数値文字参照の数値部分として使用でき、符号位置を10進数に変換すれば10進数数値文字参照で使用することができます。

よく使用される文字参照

以下はHTMLで記述されるときに文字参照されることの多い文字です。

以上の文字はHTMLのコードを記述するために使用される文字であるため、不用意に文字参照せずに使用すると意図しない表示結果になることがあります。

特に“<”と“>”で囲んだ内容は要素名でなくともタグとして誤認されるとブラウザで文書を表示した時には見えなくなってしまうため、“<”と“>”はタグを表さない場合には一般的に文字参照として記述されます。

また、二重引用符(“"”)で囲まれた属性値の中で二重引用符を使用する場合や単一引用符(“'”)で囲まれた属性値の中で単一引用符を使用する場合にも文字参照として記述する必要があります。

その他の記号の文字参照

以下は他のいくつかの記号の文字参照の例です。

かつては環境依存文字である特殊な文字は文字参照で記述することが推奨されていました。これはUnicodeを使用していない当時の一般的な環境では文字に割り当てられた文字コードが環境によって相違がある場合があり、環境によって違う文字として表示されることがあったからです。

しかし、文字エンコーディングにUTF-8を使用した現代のウェブサイトでは環境依存文字の問題は基本的に存在しないため、一般的なウェブサイトではHTMLのマークアップに使用される“<”など以外は文字参照する必要はありません。

文字実体参照の一覧

以下はHTMLの仕様書で定義されているすべての文字実体参照の一覧です。